このコーナーではアーティストを紹介していこう。
最初に取り上げるのは『Jet Lag』。ほとんどの人が知らない超マニアックな国内のバンドだ。
プログレッシブロックマニア筋からこのバンドを知ったのだが、プログレとの親和性があるのは『Floater』くらいで、実際には渋谷系のギターポップとジャンルを定義するのがよさそうである。
2000年にデビューを飾りつつも2004年で解散してしまっており、非常に残念なことだ。
藤井の小野リサのようなボサノバ風味を感じさせる透明感のある歌声、浮遊感がありつつも人間味の暖かみも感じさせるサウンドプロダクションが特徴だ。
Floater
ひたすら心地よく浮遊。
全体的なサウンドは現代的でエレクトリックであり、ちょうどこのころ聞いていたPFMの新譜『La terra dell'acqua (2006)』にも通ずる。
Acceleration
心地よいアコギとエレキのWギターリフにダウナーなボーカルが乗れば、もう渋谷系だだ。
Back of my mind
プログレでよくある進行のリフ、結構跳ねた感じでラグタイミーな雰囲気もある。
Find a way
Carpentersぽいイントロから始まり、これまで紹介してきたなかではサビが一番わかりやすく海外ポップっぽいか。
アルバム紹介
Jet Lagが売れなかったことはよく受け止めておくべきだろう。
もはや渋谷系の需要が薄れてしまったこと、一般に幅広く刺さるような特徴はないこと、今のようなYoutube全盛とは異なり中途半端な時期で広報が難しかったことなのが、その原因として挙げられる。